現代の子どもたちは、室内での活動時間が長くなり、運動不足が深刻な社会問題となっています。
本日は「子供の運動不足解消」について現役のスポーツトレーナーの目線から解説いたします。
「運動不足」の定義や解消に必要な運動量から、運動を促すのに大事な声かけの注意ポイントまで解説しますので、ぜひ最後までご覧になって参考にして下さい。
執筆者:祖父江誠
職業:運動指導者
保有資格:
全米ストレングス&コンディショニング協会認定 パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
全米スポーツ医学協会認定 パフォーマンス向上スペシャリスト(NASM-PES)
カロリートレードジャパン認定パーソナルトレーナー(CTJ-CPT)
PHI ピラティス インストラクター (Mat Ⅰ&Ⅱ、Reformer、Tower、Chair、Barrel)
Pilates Synthesis Mat 修了
Pilates Synthesis Reformer&Tower 修了
Pilates Synthesis Chair修了
経歴:2025年8月、名古屋市瑞穂区に身体と心の土台を育てる
「瑞穂感覚体操教室」を出店。
さらに詳しい経歴はコチラ
「運動不足解消」に必要な運動量について
子供の健全な発達のためには、基本的に1日の身体活動量が60分以上になるように運動することが推奨されています。
この60分は連続して行う必要はありません。
日常生活の中から機会があれば、短い時間に分けて積み重ねても十分に効果的です。
特に注意したいのは、単一パターンの動作にならないよう運動の種類を工夫することで、多様性のある様々な動きを取り入れることで、多くの動作パターンや機能的な身体を得る事が出来ます。
子供が運動不足解消のために運動するにあたって、一番大切な事は子どもが運動を楽しみながら継続できることです。
楽しくないままに運動を行わせてしまうと、身体を動かす事にイヤなイメージを抱えてしまい、運動が苦手になったり自信の欠如や社会性の不安定につながることもありますので注意しましょう。
児童が運動不足を解消する際の注意点
児童の運動指導においては、安全性への配慮が最も重要です。喘息などの基礎疾患を持つ子どもや、小児のオーバートレーニング症候群のリスクも考慮する必要があります。
運動を始める際は、低強度の活動から段階的にスタートすることが基本ですので、軽いジョギングやキャッチボール、公園での遊具遊びから始めて、徐々に運動量を増やしていきます。
時間も最初は短時間で設定し、子どもの体調や反応を見ながら調整することが大切です。
日常生活の中に小刻みに運動習慣を取り入れることも効果的なアプローチです。
エレベーターではなく階段を使う、一駅手前で降りて歩く、家事のお手伝いを積極的に行うなど、特別な時間を設けなくても身体活動量を増やすことができます。
運動指導における声かけの工夫
子どもに運動を促す際の声かけは、その後の運動習慣の定着に大きく影響します。
最も重要なのは、常に子どもの目線に寄り添った声かけを心がけることです。
大人の視点で一方的に指示を出すのではなく、子どもの気持ちや興味に共感し、一緒に楽しむような姿勢が必要です。
一番注意すべきは1から10まですべてを詳細に指示してしまうことです。
これは一見親切に見えますが、実は子どもの自立心や創造性の発達を妨げる可能性があります。
過度な指示は子どもの主体性を奪い、指示がないと動けない状態を作り出してしまいます。
効果的なのは「最低限のルールと環境」だけを提供し、その中で子ども自身に考えさせることが身体だけでなく運動学習の点において効果的です。
口を出したくなる気持ちは自分が運動指導をしている場面でもありますので、十分に理解できますが、まずは安全面だけ最低限の確保してあげてあとは子供の主体性を信じましょう。
興味がある方は、ぜひ一度、当スタジオでの体験レッスンにお越しください。見学も歓迎です!