「筋トレすると身長が伸びないって聞いたけど本当?」
「子どもの発育のために運動をさせたいけど身長の成長が止まるのが不安」
幼少期の運動指導をしていると上記のお悩みを聞く事が非常に多いです。
「筋トレすると身長が伸びない」
上記の標語は自分自身も幼少期から聞いた経験があり、なんとなく定説そして信じられてきた説だと思います。
本日は上記の内容が真実であるかをまず論じて、その後に身長が伸びるメカニズムと効果的な筋肉トレーニング、幼少期の子供が筋肉トレーニングをする時のデメリットまで説明させて頂きたいと思います。
執筆者:祖父江誠
職業:運動指導者
保有資格:
全米ストレングス&コンディショニング協会認定 パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
全米スポーツ医学協会認定 パフォーマンス向上スペシャリスト(NASM-PES)
カロリートレードジャパン認定パーソナルトレーナー(CTJ-CPT)
PHI ピラティス インストラクター (Mat Ⅰ&Ⅱ、Reformer、Tower、Chair、Barrel)
Pilates Synthesis Mat 修了
Pilates Synthesis Reformer&Tower 修了
Pilates Synthesis Chair修了
経歴:2025年8月、名古屋市瑞穂区に身体と心の土台を育てる
「瑞穂感覚体操教室」を出店。
さらに詳しい経歴はコチラ
幼少期・子どもの筋肉トレーニングについて是非本日の内容を参考にして下さい。
幼少期の筋肉トレーニングは身長の成長を妨げる」は信憑性が薄い
長く信じられてきた「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という定説ですが、基本的には根拠がなく、身長が本当に止まるとは考えにくいと思います。
後述しますが、適度な負荷をかけることで骨密度が向上し、全体的な骨の健康に寄与することが報告されています。
骨の健康が身長に直接関係するとは限りませんが、骨密度の上昇は筋力の発達にもつながるので健全な発達には重要な要素と考えられます。
子供の身長が伸びるメカニズムと筋トレの影響
骨の成長をするメカニズムと筋トレによって考えられる影響について紹介していきます。
骨の両端にある骨端線と呼ばれる軟骨組織が活発に細胞分裂を繰り返し、新しい骨組織を作り出しています。
また骨には髄核と周辺を覆う繊維輪があり、この繊維輪に血液が流れることによって骨に血液と栄養が行き渡り、健全な骨の成長につながります。
骨に適度な刺激を与える為にスポーツ・筋力トレーニングを含む身体活動は、この血液循環を大幅に改善します。
上記から筋トレを問わず運動自体には骨を成長させる効果が期待されますので、適度で安全な範囲で推奨されます。
子供に効果的な筋肉トレーニング
子供に効果的な筋肉トレーニングは、過度に重い重量を扱ったトレーニングよりもダンベルなど可動域の大きいトレーニングや動きの大きなリフティングトレーニングを推奨したいです。
最大筋力を鍛えるようなトレーニングは、30歳以上の年齢でも伸びていきますが、瞬発力は20代がピークと言われております。
そのため機能的な可動域を向上させるようなダンベルでの可動域の広いトレーニングやリフティング種目の方が優先度は高いと考えております。
ただ成長に伴って多くの動作を獲得して”動きの多様性”を獲得することがこの年代では重要になりますので、最大筋力を上げるようなバーベルでのトレーニングも補助種目程度でメニューに組み込むと尚良しです。
子供が筋肉トレーニングをする際のデメリット
デメリットは筋力や関節が未発達の状態ですので、負荷の高い動きや過度な重量でのトレーニングは後の成長を妨げてしまう可能性があることです。
過度に重いバーベルを使ったトレーニングや怪我のリスクが伴う危ない動き、腰椎頚椎などに負荷がかかりやすい運動などは極力避けるべきです。子
供の骨格や筋肉はまだ発達途中であり、過度な重量は骨端線に損傷を与え、実際に成長を阻害する可能性があります。
また気持ちの面でも運動嫌いになってしまわないように、ただメニューを淡々と実施させるだけでなく、出来る限り楽しみやすくゲーム性を重視する必要があります。
過度に厳しいトレーニングは、子供たちの運動に対する興味や意欲を損なう可能性があります。
適切に管理された筋力トレーニングは子供たちにとって非常に有益ですが、安全と楽しさを第一の姿勢で取り組むことが重要です。
まとめ
本日は子供の筋肉トレーニングの是非について身長の発達を促す観点から執筆させて頂きました。
実際のところ成長の過程においては「やり過ぎない」事を避ければ、子供の吸収力でしたら何でも成長の糧に出来ると思います。
ぜひ親子で話し合って最適な運動習慣を作っていって下さい。
興味がある方は、ぜひ一度、当スタジオでの体験レッスンにお越しください。見学も歓迎です!