「子供の姿勢改善に効果的なスポーツや運動方法を知りたい…」
「具体的にどのスポーツが姿勢改善に良いかスポーツ経験のない私にはわからない…」
子供姿勢改善にスポーツ系の習い事をするのは非常に大切です。
ですが姿勢改善に専門知識がないとどんなスポーツをすれば良いかわからない方は非常に多くいます。
本日はスポーツ経験が豊富で、現役の運動指導者が「子供の姿勢改善」に有効なスポーツを説明させていただきたいと思います。
「運動系の習い事をさせたいけど何をさせるのが有効なのかわからない…」
上記のように考えている方は是非本日の内容をご参考にしてください!
執筆者:祖父江誠
職業:運動指導者
保有資格:
全米ストレングス&コンディショニング協会認定 パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
全米スポーツ医学協会認定 パフォーマンス向上スペシャリスト(NASM-PES)
カロリートレードジャパン認定パーソナルトレーナー(CTJ-CPT)
PHI ピラティス インストラクター (Mat Ⅰ&Ⅱ、Reformer、Tower、Chair、Barrel)
Pilates Synthesis Mat 修了
Pilates Synthesis Reformer&Tower 修了
Pilates Synthesis Chair修了
経歴:2025年8月、名古屋市瑞穂区に身体と心の土台を育てる
「瑞穂感覚体操教室」を出店。
さらに詳しい経歴はコチラ
なぜ子供の姿勢が悪くなるの?現代の子どもが抱える3つの原因
「気がつくと猫背になってる」
上記の様な悩みを抱えている親御さんはこの記事を見ている方に限らず急増しています。
文部科学省の調査では現代の子供たちの約7割が何らかの姿勢の問題を抱えているとされています。
では、なぜ現代の子供たちの姿勢がこれほど悪くなってしまったのでしょうか。
その背景には、私たちの生活環境や生活習慣の大きな変化があります。子供の姿勢改善を考える前に、まずはその根本的な原因を理解することが重要です。
現代っ子の姿勢が悪くなる主な原因は、大きく分けて3つあります。これらの原因を知ることで、効果的な改善策を見つけることができるでしょう
運動不足
姿勢の問題を抱える方の主たる原因は「運動不足」です。
昔の子供たちは、外で鬼ごっこをしたり、木登りをしたり、自然の中で様々な動きを経験していました。しかし現在では、習い事による時間の制約、安全面への配慮、都市部での遊び場の減少などにより、子供たちが自由に体を動かす機会が大幅に減っています。
この慢性的な運動不足により、全身の筋肉の活動が低下してしまいます。
特に、正しい姿勢を保つために必要な体幹の筋肉群が十分に鍛えられないため、自分自身の体重を支えることすら困難になってしまうのです。
運動不足が続くと、姿勢を維持するために必要な筋力が徐々に低下し、結果として背中が丸まった猫背や、前かがみの姿勢が定着してしまいます。
スマホ利用
子供の姿勢が悪くなる大きな原因の一つに「デジタルデバイスの長時間使用」があります。
スマートフォンを使用する際の典型的な姿勢を思い浮かべてみてください。多くの場合、画面を見下ろすように首を前に突き出し、背中を丸めた状態になっているはずです。この姿勢は「ストレートネック」や「スマホ首」と呼ばれ、現代特有の姿勢問題として注目されています。
この不自然な姿勢を長時間続けることで、筋肉や関節がその状態を常態化してしまいます。
この問題の難しいところは現代はスマホの使用はほぼマストであり、触らない事が非常に困難だという事です。
この問題を解決するためには単純にデジタルデバイスに触れないということよりも、使用中の姿勢や運動習慣、支障時間のコントロールをする事が非常に大切です。
姿勢維持筋の未発達
正しい姿勢を保つためには、「姿勢維持筋」と呼ばれる特定の筋肉群がしっかりと発達している必要があります。これらの筋肉は、背骨を支え、身体のバランスを保つ重要な役割を果たしています。
体幹部にある筋肉は基本的に姿勢維持に重要な役割を果たしますが、特に重要なのが「脊柱起立筋」と「多裂筋」です。
脊柱起立筋は背骨の両側に位置する長い筋肉で、上体を起こして背筋を伸ばす働きをします。
一方、多裂筋は背骨一つ一つを細かく支える深層筋で、姿勢の微調整を行う重要な筋肉です。
現代の子供たちは、座っている時間が長く、多様な動きを経験する機会が減っているため、これらの姿勢維持筋が十分に発達していないケースが多く見られます。
姿勢維持筋が未発達だと、長時間正しい姿勢を保つことができず、無意識のうちに楽な姿勢(多くの場合は猫背)を取ってしまいます。
姿勢改善に効果抜群!おすすめスポーツ一覧
ここから具体的な項目に入っていきます。
スポーツといっても種類は様々で、それぞれが体に与える効果も大きく異なります。
姿勢改善を目的とする場合、特に重要なのは先述した項目から「運動不足の解消」「スマホ使用からの一時離脱」「姿勢維持筋の強化」の3つの要素を含む事が大事です。
今回は、これらの要素を踏まえて、姿勢改善に特に効果的なスポーツを厳選してご紹介していきます。
ただし、どんなに効果的なスポーツでも、お子さんが楽しめなければ続きません。それぞれのスポーツの特徴や注意点も合わせて解説しますので、お子さんの性格や体質に合った選択の参考にしてください。
体幹強化系(水泳、体操)
水泳
水泳は姿勢改善において最も効果的なスポーツの一つです。
水中では浮力により関節への負担が軽減される一方で、水の抵抗に対抗して泳ぐことで、全身の筋肉がバランスよく鍛えられます。
特に注目すべきは、水泳が先述の「姿勢維持筋」である脊柱起立筋や多裂筋を効果的に発達させることです。
正しいフォームで泳ぐためには、背骨を真っ直ぐに保つ必要があるために自然と姿勢を支える筋肉が強化されます。
ただ、水に対する恐怖心がある子や、肩関節の柔軟性が不足している子には向いていない場合があります。
無理に始めさせると水への苦手意識が生まれ、運動嫌いを助長してしまう危険性があるため、まずは優秀な指導者の下で水慣れから始めるなど、段階的なアプローチが重要です。
体操
体操は、姿勢改善に必要な要素を総合的に鍛えることができる理想的なスポーツです。マット運動、跳び箱、鉄棒などの器械体操は、体幹の安定性、柔軟性、バランス感覚、そして何より「正しい体の使い方」を身につけることができます。
体操の大きな特徴は、自分の体重を支えながら様々な動きを行うことで、深層筋(インナーマッスル)が自然と鍛えられることです。前回りや後ろ回りなどの基本的な動きでも、体幹をしっかりと使わなければ美しく技を決めることはできません。
しかし、体操は関節の柔軟性や筋力がある程度必要で、運動経験の少ない子供には最初は難しく感じられるかもしれません。また、技の習得に時間がかかるため、即効性を求める子供には向いていない可能性があります。
バランス系(バレエ)
バレエ
バレエは「美しい姿勢」そのものを追求するスポーツです。
常に背筋を伸ばし、つま先立ちでのバランス維持を行うバレエスポーツは体幹の深層筋が効果的に鍛えられます。
バレエなどのフィギュア競技の最大の利点は、自分の身体を綺麗の見せることを意識するので、ボディコントロール能力が飛躍的に向上することです。
ボデイコントロールが高まることで姿勢の意識が大きく改善し、日常生活の姿勢にも転移します。
一方でバレエは非常に高いコントロールレベルが要求されるため、運動が苦手な子供や集中力に課題のある子供には難しい可能性があります。
また基本的には女性の割合が非常に多いスポーツですので、男の子の場合は実施出来る環境を見つけるのが難しい場合もあると思われます。
全身運動系(武道、テニス)
武道(柔道・空手・剣道)
武道は「礼に始まり礼に終わる」という言葉の通り、正しい姿勢を重視するスポーツです。特に剣道では「残心」という概念があり、技を決めた後も美しい姿勢を保つことが重要視されます。また、武道特有の「構え」は、自然と背筋が伸びた理想的な姿勢となります。
ただし、武道は姿勢改善には効果的ですが、コンタクトスポーツの側面もあるため、怪我のリスクや子供の性格によっては向いていない場合があります。また、道場の雰囲気や指導方針によって、楽しさよりも礼儀や厳しさが前面に出てしまう可能性もあります。
テニス
テニスは全身を使うスポーツで、特にボールを打つ際の体幹の回転や、相手の打球に対する素早い反応により、バランス感覚と体幹筋が鍛えられます。
また、コートを縦横に動き回ることで、全身の筋力バランスも改善されます。
しかし、テニスは左右非対称の動きが多いため、利き手側に偏った筋力発達が生じる可能性があります。
姿勢改善を主目的とする場合、やや効果が薄いと言わざるを得ません。
まとめ
姿勢改善を最優先に考える場合は先述した、体幹強化系やバランス系のスポーツが最も効果的です。
ただ「どのスポーツを行うか?」ではなく、最も重要なのは子供が楽しんで続けられることです。
お子さんの興味や適性を考慮しながら、最適なスポーツを選択することが、結果的に最良の姿勢改善につながるでしょう。
興味がある方は、ぜひ一度、当スタジオでの体験レッスンにお越しください。見学も歓迎です!